詩(3)

 僕と一緒の月


僕は寝床にありながら 
顔の近くの月を感じる 
それは黄色くて明るく
そして静かな光環である 


僕は彼に額を近づけ 
温めようとする 
と−−彼は逃げる
煙のようなかすかな光芒を後に引き 
しかも身は隠れて笑いだす


ああもう僕はめくら 
その笑い声 
まるではずむまりのように 
回りをかけめぐる


やがて次第 
僕の体が上空へ浮かび上がるのを感じる 
彼とともに
ある不思議に静かな場所に到着したことを知る


ほの暗い中で 
やおら僕は身を起こす 
彼に手をさしのべながら
あたかも彼が同類であるかのような 
親しみを感じつつ 
彼を温めようとする