僕と一緒の月
僕は寝床にありながら
顔の近くの月を感じる
それは黄色くて明るく
そして静かな光環である
僕は彼に額を近づけ
温めようとする
と−−彼は逃げる
煙のようなかすかな光芒を後に引き
しかも身は隠れて笑いだす
ああもう僕はめくら
その笑い声
まるではずむまりのように
回りをかけめぐる
やがて次第
僕の体が上空へ浮かび上がるのを感じる
彼とともに
ある不思議に静かな場所に到着したことを知る
ほの暗い中で
やおら僕は身を起こす
彼に手をさしのべながら
あたかも彼が同類であるかのような
親しみを感じつつ
彼を温めようとする