詩(2)

  ある春の日


金色の塵介で 
埋まった道を歩いていくと 
足元から雲が湧き 
つぎつぎと湧き 
たちまちのうちに 
薄く白いものが 
僕の全体を包んでしまった


陽は臆病そうに 
空の奥に引っ込み 
鈍い光を放つ池は 
動きもしない 


退屈な僕は 
池のこっちで 
思い切り大きなあくび 
体をぐっと伸ばして 
きょろきょろ 
あたりを見まわす  


ちょうどその時 
池の向こう側 
ちらつく木洩れ陽の中から   
さっそうと 
二匹の妖精が現れた