2011-10-13 詩(2) ある春の日 金色の塵介で 埋まった道を歩いていくと 足元から雲が湧き つぎつぎと湧き たちまちのうちに 薄く白いものが 僕の全体を包んでしまった 陽は臆病そうに 空の奥に引っ込み 鈍い光を放つ池は 動きもしない 退屈な僕は 池のこっちで 思い切り大きなあくび 体をぐっと伸ばして きょろきょろ あたりを見まわす ちょうどその時 池の向こう側 ちらつく木洩れ陽の中から さっそうと 二匹の妖精が現れた