2008-03-01から1ヶ月間の記事一覧

詩の付き合い(67)

詩人の弥冨栄恒さんが亡くなった。昔の「はんぎい」という同人雑誌の仲間でもあるが、それ以上に、優れた短詩を書く詩人として敬愛していた先輩でもあった。 友人の池田君から連絡があって、葬儀に出席した。葬儀の参列者は、地区の長寿会、故人の勤めの関係…

自転車に乗って(66)

堤防は一面の菜の花。たちこめる菜の花の幸せの匂い。黄色い菜の花の中でペダルを踏んでいる。自転車のろのろ、ふらふら。別に用事があるわけではないから、のたくるように進んでいる。堤防の道を漕いでいる。 「菜の花や、月は東に、日は西に」なんて。 こ…

煙(65)

家族が囲む食卓でもし湯気が立っていなかったら、食事は寂しいものだろう。暮れかかる山里で落ち葉や草木を焼く煙が見えなかったら、そこには人が誰も住んでいないと思うだろう。煙はいつから公害と呼ばれるようになったのか。 近年、ゴミの中に、プラスチッ…