詩(7)

  追 憶


例の奇妙な鳥がやってきたら
尋ねよう 
昔去ったあの人のこと


ここでいつからか 
私は仕事に追われてる
手は鉛のように重くなり 
そのうち地面に届くだろう


いったい 
ここはどこなのか 
誰かの墓標の上で 
あの鳥が鳴いている


長いくちばし 
しわがれた頬 
笑ったようなその眼で
山の上から下りてくる 
あの悲しい顔の 
仲人を眺めているのか


今は誰も居ないあの山の上 
丈の高い草がなびき 
強い風が吹いているだろう
強い風が
吹いていることだろう