チーコと私の病床日誌(88)

3月22日(水)これまで、何度か電話を呉れたという、唐津の同人誌(ふたり)のSさんに、午前中電話して、近況を伝える。
3月23日(木) 曇、どこか景色のいい所へ行ってとも思うが、一人行っても何になろうかと思う。ホームのチーコに会っても悲しくなるだけ。何かしなければとは思うが、自分が、何がしたいのか、今は分からない。昨夜は、日本の昔話(桃太郎、浦島太郎など)の原型を訪ねる旅をテレビで見て、少し面白かった。ともかく、自分は、チーコのためにも、病気にならないように気をつけねば、と思う。午後から大和町の与止日女神社に行って、チーコの病気快癒を祈り、ジャスコで昼食を摂る。
3月28日(火)晴、2時頃から、バスで、市内のブラッサンスに行って、食事を摂る。その後、佐賀市内をぶらぶらして、県庁前のバス停にいったが、堀向こうの桜はもう間もなく咲きそうに色づいていた。
4月2日(日)昼から、ホームに行ったが、チーコは、つぎつぎ御菓子を詰め込むだけで、ろくに話も出来ない。少し怒って、そんならもう帰るよと、大部屋に連れて行き、前のおばあさんと少し、普通の話をし、部屋に持っていった桜を花瓶ごと大部屋の机に置いて、別れる。記帳してチーコのほうを見ると、私を探している。手を振ると、二人とも手を振ってくれた。今日は、多分いらいらしていたのだろう。

花海棠