チーコと私の病床日誌(94)

5月25日(木)薄曇、NTTから送ってきた光通信の機器に付け変えたところ、ネットも電話も使えなくなったので、機器の発送元に電話したところ、早速、10時ごろ、受託会社、フィールドテクノの職員が来て、午前中一杯かかったが、直してくれた。聞けば、又これから、有田に行くとのこと。いやいや、大変な仕事のようだ。
5月27日(土)夜8時、高木瀬の妹に電話して、久しぶりに、互いの近況や昔の思い出などを話す。
5月30日(火)晴、午前中M病院。気温31度。3時半から、赤ん坊を抱いた写真と花と御菓子を持ってホームへ。私が溜息ばかり吐くので、どうしてかと訊く。「あんたが元気になって歩けるようになったら、家に連れて帰れるのに」と言いながら、涙が出る。「退屈じゃない、辛いことは無い?」と訊いても、そんなことは無いと首を振る。まず、好きだったアンパンを上げ、クリームケーキや、焼きプリンを食べさせる。「もう無い?」と訊く。さっき、食べたお菓子の名も、何を食べたかも、もう忘れている。写真帳を開いて、思い出話をする。前歯が1本だけしかないのが気になるが、治療中口を閉じてしまうとのこと。食堂に連れて行き、みんなに挨拶して別れる。

紫陽花