チーコと私の病床日誌(43)

3月8日(火)昼前、スーパーで、元新聞記者のN君と出会い、食堂で一緒に弁当を食べた。コギトではよく顔を合わせていたが、4〜5年ぶりだろうか。お互いに懐かしく、近況を語り合う。彼は、東京の出版社で自費出版した「ビタミンC」の借金のために、自宅を奥さんに渡して別れ、今はマンションで暮らしているそうだ。小脇に本を抱えていたが、今も、知的好奇心は旺盛で、書物、特に歴史物を好んで読んでいるらしい。
3月10日(木)昼から、ミモザの花と佐賀の紅葉饅頭を持って、ホームへ。お菓子を食べてしまうと、ある程度、落ち着いて話ができるが、もう無いね?がまた話を中断する。私が、夜はなかなか寝付けないで、朝方、あんたの夢ばかり見てるよ、と言うと、チーコは、私はぐっすり眠って、夢なんか見ないと言う。