チーコと私の病床日誌(40)

2月23日(火)晴、梅の花と八朔を持って、久しぶりに、知り合いが経営している喫茶店ブラッサンス)に行き、佐賀の文学界の近況を聞いた。店も固定客がつき、繁盛しているようで、心強い。丸山豊のお嬢さんが持ってきたという、かっての同人誌「母音」の復刻版も見た。やはり、今でも読み応えのある内容だ。
2月24日(水)晴、午前11時半S病院へ。午後12時からホームへ。妻は相変わらず。先週持っていった梅の花は、室温が高いためかもう枯れている。妻と写真帳を見ているうち、お茶会の写真のほうに関心があるのに気付き、箪笥の上の二人の写真を、妻の点茶作法の写真と入れ替える。立つ練習をするが、すぐやめたいと言う。立てるようになったら家に帰れるのにと言うが、時には帰りたいと言う一方、自分はここでも淋しくないと言う。チーコは、一緒に暮らしたいという私自身の気持ちなどとは無関係に、ここでの暮らしに満足しているのかも知れない。
2月27日(土)曇後雨、今日は昼の気温14度。明日は18度とのこと。朝の気温も0度から6度位で、布団も入れ替える。洗濯物も外の天気はあてにならないので、エヤコンの下で乾している。部屋の花瓶に活けた梅の花。その清楚な色もいいが、香りも馥郁として一人住まいの気持ちを慰める。