チーコと私の病床日誌(23)

11月12日、曇、S病院の検診後、午前10時半ホームへ。昨日、長男を駅まで送った後、玉屋で買った花形ジェリーや鶴の子を、妻が珍しいと云って食べる。玉屋には妻とよく行っていた。リハビリの話から、足の下に手を当てて、何度も蹴らせると、痛いと言うのに、ここでは自分で歩いているよと嘘を言う。今でも、天山の草原で、手を振っている姿が忘れられない。良くなったら、また登ろうね。と言う。いつでも、家に帰っていいかと、妻が訊くので、ああ、いいよ。いつでも? ああ、いつでも。きちんと掃除して待ってるからね。と言うと、安心したように微笑む。
11月14日(土)小雨、11時半、県庁のR階展望レストランで食事。1時半から、「県文学賞」の表彰式に主席した。式後は3時から、受賞者と、審査員、企画委員の座談会だが、随筆部門では、なぜか受賞者の参加がなく、とりあえず私は、担当をS女史にまかせていた小説部門に参加したが、ここでは、かなり熱気のある議論のやりとりを聴くことが出来た。「寓話」10冊配布。
11月16日(月)曇、明日から雨というので、朝9時から4時まで、庭仕事。今日は、塀際の雪柳を取り除いて、後に馬酔木と甘茶を植えた。石楠花の周りを整理し、強大になり過ぎたもっこう薔薇を除いて、植木鉢の春蘭を根分けして塀際に植えた。2時ごろ、散歩で立ち寄ったSさん夫妻と、北側水路傍で雑談。