チーコと私の病床日誌(4)(1月から)

チーコと私の病床日誌
26年1月2日、晴、昼過ぎから2時半まで、ホームへ。親戚、友人からの年賀状と、返信用のはがきを見せる。紅葉饅頭とコーヒーの後、廊下の手摺りを使って歩く練習。その後、車椅子で駐車場の散歩。駐車場の東は水路で、その向こうは田んぼ。時に水鳥がいる。今日は、気持ちよく別れられた。コンビニでおかずを買い、冷や飯をレンジで温めて食べる。
1月4日、晴、気温14度。昼から、ジャスコで買った綺麗なお菓子とコンビニの酒饅頭とお握り2個持って行く。みんな食べてしまうので驚いた。食べてから、昔のことを話していたら、急に泣きそうな顔になった。携帯で広島の姉と話す。その後、廊下で歩く練習。まだ左足に十分力が入っていない。外で日光を浴びる。少し寒いが、気持ちいいと言う。2時45分バイバイ。賀状を出しに北局まで行き、スーパーで買い物をして帰る。
1月6日、昼からホームへ。お握り、菓子。足のリハビリ。1時半ごろ、高校の同級のキクエさんが来る。久しぶりに友達と会って、生き生き話をしている。2時半キクエさんが帰ってから、M管理人にリハビリが出来る病棟に移るかも知れないと話す。3時のお茶前に帰る。
1月8日(水)、雨、一緒に昼食をと思って、コンビニで巻き寿司、稲荷セット、握り飯(3個)、ぜんざいを買い、ホームへ。最初に、家に成った八朔をあげるが、家ではよく食べていたのに、すっぱいと言って、半分しか食べない。それなのに、コンビニで買ってきたものは、私の食べかけの分まで食べてしまった。やはり少しおかしい。ホームで昼食を食べた後なのに、そんなに食べられるものだろうか。ストレスからくる過食症だろうか。しかも、食べる速度が速すぎる。握り飯をぼろぼろこぼしながら食べる妻を見ていると、情けなくなる。
その後、廊下で歩行練習。3時のおやつ前に別れ、ジョイフルで食事、文具店でカレンダーを買って帰る。
1月10日(金)、寒波。コーヒーを持って昼からホームへ。コンビニで買ったアンマン、握り飯、プリンを食べ終わった頃、高校の同級生のMさんが娘さんを連れて来る。お菓子は詰め込むようにして食べるが、話をしている時は全く普通と変わらない。3時過ぎ、Mさん達を玄関まで送っていく。3時前、食堂のいつもの場所に連れて行く。こんどはいつ?明日?と聞く。毎日来るのは辛いが、明後日来ると言い、手を振って別れる。
1月12日、曇、朝10時半ホームへ。桜餅、菓子2個、コーヒー。歩行練習、足を伸ばす運動をしているうち、急に機嫌が悪くなる。しつっこく言い過ぎたのだろうか。昼食時に帰る。スーパーの屋上で食事中に次男から電話。結婚式の時、母に着物を着せると言う。
1月14日、晴。朝10時半に行く。りんご、菓子、お握り。この頃、機嫌が悪い。私が頭で考えるからいけないなどと、文句ばかり言う。食事時間に帰る。
1月16日(木)晴。10時半から、長男の嫁のS子とホームへ。お握り、土産の菓子を食べ、その後、次男の結婚式の時の着物のことなど、いろいろ話す。昼食を部屋で摂り、1時頃、家に帰って、箪笥の和服など、S子と見る。S子、和服を1揃えと、履きやすい草履を買うとのこと。2時に駅まで送っていく。
1月18日、曇、10時半ホームへ。コンビニの握り飯、菓子。結婚式の服のことで色々話す。長男の時は喪服にネックレスを着けていたという。リハビリが出来る病棟の話をすると、いらいらして腹を立てる。もう、ここが慣れているからとも言う。どうしたらいいのか。
1月19日(日)晴、次男とH子がレンタル車で10時に到着。箪笥の中の和服を見る。午後1時ホームへ。妻と結婚式の衣装の話などをする。3時前に、家の送ってもらい、二人はそのまま、式場となるホテルへ打ち合わせに。私は庭の作業後、5時半に入浴。その後給食センターの弁当。途中で帰って来た次男は、入浴して9時ごろ帰る。10時半に就寝。
1月23日(木)晴、12時ホームへ。妻は血色もよく元気。おはぎ、生八橋、金つばなどモリモリ食べ、スーパーで買ってきた私の弁当まで半分食べた。私のほうは、昨日から今朝にかけての寒気で風邪気味。帰ってから、風呂に入らず、9時ごろから寝床に入る。
1月26日(日)晴、10時半ホームへ。お菓子を食べたあと、次男からパソコンで送ってきた、式の時の貸し衣装(洋装)の写真を印刷したものを見せる。そのあと、次男と下着の打ち合わせの電話をする。
1月28日(火)晴、朝早くから、ブログ「こころー夢の河辺でー」」製本の件で、印刷所へ。(詩と小さな物語「寓話」の出版は、妻から言い出した)11時ホームへ。お菓子の後、廊下を歩く練習を少し。妻の話では、ホームの職員と、友達同士のように口を利き、付き合っている様子で嬉しい。リハビリが出来ないのが残念だが‥‥。
1月30日、小雨、10時半、ホームへ。少し眠そうだが、食欲は相変わらず。もう無いかと聞く。いつものことで、ノートに日記を書かせる。(もともと、妻は家に居るときは、毎日日記をつけていた。綺麗な字で、内容は細かく几帳面で、ーそれが写真の整理をするときにも役立った)。今は、日記を書くときは、必ず今の年号年月日を訊く。字は乱れ、判別し難いが、必ず書くことは「久々にパパが来てうれしかった」。昼食時に帰る。立って歩く練習もだんだん難しくなってきた。こっちもきつい。立って歩きたいという意志がないのだろうか。