詩(便り)

この速い流れに
釣糸を投げていた 


幼い君らと
ここで過ごした夏が 
まだ昨日のことのように思えるのに
あれから別の大人になり 
それぞれの方向に歩んでいった 


僕たちの 
あの頃の笑顔も 
あれこれの話も
ふたたび話題になることもなく
いつか 
忘れられてしまうだろうが


ふるさとの川は
いつまでもここにあって
昔のままに
虹色のしぶきをあげて
はしゃいでいる