2012-01-06 詩(12) 蒼 穹 西風が吹く 遠く葦の葉をひるがえし 裏の竹林をきしませ 枝折戸をたたく 青畳の座敷 下帯ひとつの男が眠って 夏の一日 白雲の夢をみる ひねもす鳴くは よしきり 遠くで人の声がして …ふと 風がやむ みじろぐ男の 眼窩に落ちる 山の孤光 天の舵ぎいと回り また、どどっと 風がゆく