詩(青蛙)

雨の日は
のど震わせて
鳴きしきる雨蛙も
かんかん照りの日は
声もなく
日陰の葉に張り付いて
まったく動かない


枝を揺すっても
飾り物の緑の陶器のように
どこ吹く風


指で突くと
せっかく寝てたのにと
いやいや動いて
ぽとりと地面に落ちる
その様子
まるで小さなエイリアン


……いつのまにか
濡れ縁で
茶色の服に着替えている