2005-01-01から1年間の記事一覧

北の王子(2)

今、私の眼の前には小さい氷の塊がある。机の上のトレイの上に乗って、少しづつ溶け始めている。もう三分ぐらいで無くなってしまうだろう。これは正確にはひょう(雹)というべきで、たった今、空から落ちてきたものを拾ったものだ。あと三分。私は引き出し…

妖精(1)

いまどき妖精なんて。とそう普通の人は思うでしょう。でも、妖精はこの世に実際にいるのです。これは今でもわたしのすぐ近くにいる妖精の絵です。これはわたしが描いたコンテです。 そのとき、わたしは静かな林のはずれにいましたが、なんだか耳がくすぐった…